2017年 10月 07日
カズオ・イシグロのノーベル文学賞受賞について
カズオ・イシグロの忘れられた巨人の書評は友人に頼まれて書いていました。
この人の小説は押さえた文体で、どちらかというと地味なのだが、優れた知性と深い洞察力を感じさせ、突いてくる所は相当鋭い。読んだ後、いつもボディブローのようにじわじわと効いて来る。
「わたしを離さないで」を読んだ時の衝撃は今も忘れられない。
そしてこれを映画にした監督のマーク・ロマネクの力量も相当なもの。息を飲むぐらい映像が美しかった。私はこの映画をへんこのおじさんの映画館で見たけれど映画を見ているのは3人だけだった。この映画を受け止めるだけの感性のある人だけがこの映画を見に行くのだと思った。
小説を読むのは苦手でもこのDVDは是非見てください。
村上春樹とカズオ・イシグロは友人同士だそうだ。どちらも世界的に知名度は高いと思うけれど、ごめん、立っている位置が、村上春樹とカズオ・イシグロでは全然違うんだ。そんなことを感じた今回のノーベル文学賞でした。
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by habezo
| 2017-10-07 15:20
| 読書
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