2018年 06月 04日
女は二度決断する |
「女は二度決断する」はあまりにも題材が重そうで、見るのはパスだなと思っていた。でもサラーム海上さんのサイトでファティ・アキン監督の今までの映画を音楽をメインに紹介されていて、それに心惹かれたのでへんこのおじさんの映画館へ足を運んだ。
最初のほうで刑務所での結婚のシーンが素晴らしい。この時のダイアン・クルーガーは輝くばかりに美しい。ラジカセで流す音楽はマイガール!音楽が効いているね。
出所後、ドイツで実業家として働くトルコ人の夫ヌーリの、事務所の前に止められた自転車に積んであった爆弾が爆発して、夫のヌーリとたまたま、預けていた息子のロッコの二人が犠牲になる。犯人と思われるのは自転車を止めた女。その女を目撃したのはカティヤだけ。
警察の捜査で犯人と思われる民族差別主義者の女と夫が捕まる。愛する子供と夫を亡くし、想像を絶する苦しみの中行われる裁判。息詰まる裁判のシーンでは見ている方まで苦しくなってくる。裁判することで、なお一層傷つけられ、苦しむカティヤ。
カティヤを助ける弁護士と夜、クラブで飲む場面が唯一の救い。クラブでの音楽が心地よい。黒ずくめで惚れ惚れするぐらい足の長いカティヤが超かっこいい。
なんとか、有罪に持ち込めそうと思うのだが、幾つかの不利な点が重なり二人は無罪に、、、、、、
さて、あとは見ていただくとして。
カティヤが車を走らせるシーンで流れる音楽「The Blues」が素敵。そしてギリシャでカティヤが重大な決意を固めた途端に、事件以来止まっていた生理が始まるシーンにぞくっとさせられる。ファティ・アキン監督には親切にアドバイスしてくれる奥様か彼女がいるのかな。
ラストは驚愕。是非ともラストを知らないでこの映画を見て欲しい。そしてこのラストを持ってきたファティ・アキン監督にこの映画を作った強い意志を感じる。
大変ヘビーな映画だけれど、こういった映画は見ると心の筋肉を作るのだと思う。重たいシーンの合間合間に散りばめられた音楽が素晴らしい。

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by habezo
| 2018-06-04 14:10
| 映画
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